2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ロンドソナタ形式

ABACABAのBがソナタ形式の第二主題のように扱われる。モーツァルト333(13)、ベートーヴェン悲愴三楽章などが典型的。 一度目のBは属調か短調なら平行調で、ソナタ形式の提示部のよう、2度目は主調、短調なら同主長調で、再現部のような調になっている。 ソナ…

コーダ

これもまあ聴けばわかる。カデンツァ的部分は主和音の第2転回形(属音ルート。四六の和音。ハ長調ならC/G、ソドミ)をジャーンと鳴らした後、技巧的な部分、G7→Cとなる。

★再現部の第2主題★

ここが読譜上の一番のポイント。提示部で属調だったのが主調に戻る。第1主題と第2主題の緊張が解かれる場所である。短調の場合は提示部は平行調だったのが再現部では同主長調、その後じきに同主短調に転調してそのまま終止部へ、というのが基本。ベートーヴ…

再現部冒頭

も、すぐわかる。通常は主調。 下属調のモーツァルト545(16)は、かなり異例。典型的なソナタ形式として知られるこの曲が異例なので、説明が紛らわしいのである。 記号は特にないので目印をつける。

展開部

リピート記号の後なのですぐわかる。リピート記号がない曲だとややわかりにくい。 ベートーヴェンの場合、属音の固執低音がデロデロ響いた後に満を持して再現部、というパターンが多い。ドミナント→トニック(ハ長調ならG7→C ドミナントモーション)という形…

第2主題前の移行部(推移部)から第2主題

見つけにくい。第2主題は聴けばすぐわかるが、譜面上は見分けにくい。 移行部は第2主題の調に変わる境目前後の部分。ある曲もあるし、ない曲もある。モーツァルトは330(10)、545(16)などはないが、333(13)、457(14)など、ある曲もある。後期で大規模な曲には…

第1主題

序奏がなければ冒頭なのですぐわかる。序奏もまあ、見ればわかる。

ソナタ形式かどうかの区別

第1楽章は通常ソナタ形式。例外は有名だから解説などで特記されている。 モーツァルト11トルコ行進曲付き、ベートーヴェン12葬送、13幻想などはソナタ形式楽章を一つも含まない。14月光は第三楽章のみがソナタ形式。 終楽章はロンド形式の事が多いが、ソナタ…

ソナタ形式

Wikipediaにも詳しいけど、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E5%BD%A2%E5%BC%8F 読譜、演奏上で特に注意する点をまとめる。 書いていたら全然入門者向けではなくなってしまったので、飛ばしてもいいです。すみません。ハイドンの…

指強化とハノン

http://www.amazon.co.jp/review/R3H02V9H5DSFHG/ 個々の指強化の練習にハノンはあまり役に立たない。ハノンには個々の指の特性を考え、それぞれに合った鍛え方をするという考え方が全くないのが問題なのである。 漫然と全ての指を鍛えるという練習には意味…

親指(1)

強すぎることが問題。内声を弾くことが多いので、弱く弾くべきところに強い力が入ってガサツな演奏になってしまったりする。 バッハの3声以上の曲などでは親指を弱くコントロールして弾く技術を付けるのが重要。 悲愴2楽章、別れの曲などのように、右手で伴…

小指(5)が弱い

薬指に比べれば小さい問題という気がする。鍛えれば意外に良く動く指だし、見かけによらず結構強い指である。 やはりリトルピシュナ、ピシュナなどが有用。小指に関してはどちらかというとリトルの方が有用だけど、大人が小指を鍛えるのは、力が弱い初歩の段…

運指の検討

3度については、13-24-35みたいな定石をきちんと弾けるのも大事だけど、それだけでは速い動きには対応できないので、23-15のような形も検討すべき。 インヴェンションのところでも書いたけど、親指を押さえたままのトリルは、手首の助けを借りられないので、…

動かすためのトレーニング

動かない初級者の頃だけやればよい。リトルピシュナ、ピシュナ http://www.amazon.co.jp/review/R3UCROX5AKG70G/ http://www.amazon.co.jp/dp/4111040314/ などを使ってトレーニングするのがよい。ハノンは役に立たない。 特にピシュナが有効。ピシュナ1の …

薬指を上げることと、下げることは問題が逆

これらの2点、つまり345の指が独立して打鍵できる(薬指がちゃんと下がる)ことと、3度などで薬指を上に上げることは、問題が逆であることに注意。 多くの人が薬指を上に上げることを目的にしてしまっているようだが、独立してきれいに打鍵するには、むしろ…

どのくらい動けば演奏上問題ないか

おおむね以下くらいに薬指が動けば、演奏に支障はないと思う。別にピンと上がらなくても問題ない。 手首の力や運指だけではどうにもならないことは、だいたい以下の2点である。 1.音階などで345の部分がモタッとした感じでつながらないようにし、一つ一つ…

どうすればよいか

基本的には、「薬指が弱いのはどうしようもない」と認めた上で対策を考えるべき。○4を使う時は手首で動きの鈍さを補う。 ○運指の検討。トリルなどで手首を使えない場合は4を避け53を使う。 ○対策の取りようがない動きもあるので、そのためにある程度薬指を鍛…

薬指(4)が動かない

一冊の本が書けそうなくらいの大問題である。 解剖学的に、薬指の筋肉は小指とくっついているのだそうで、これはどうしようもないことのよう。 ショパンも薬指が思うように動かないとボヤいていたくらい。 asin:4276131456:image:small 『弟子から見たショパ…

大人レスナーへのピアノ入門法私案 その2 薬指の動かし方など

長くなってきたので http://d.hatena.ne.jp/nenemuu/20121002 の続き。

大人がピアノを弾けて何になるのか

何にもなりません。ピアノで飯は食えない。ただの道楽。 しかし、では子供にピアノを習わせて何になるのか。就職の役にも立たないのに。まして莫大な費用をかけて音大に進ませて何になるのか。 ピアニストになる条件は「天才であること」と書いている人がい…

大人の限界

即興演奏のセンス、動体視力の速さによる、素早い跳躍や広大な動き(ショパンエチュード10-1, 25-11みたいな)などは、やはり小さい時からの訓練がものをいう分野と思われる。 記憶力の減退も出てくる。覚えにくくなった分は、それだけ余計に繰り返し練習す…

大人から始めてどこまで上達できるか

3歳から習わなくてもピアノは弾ける。それもかなりのところまで。 アクロバット的超絶技巧とまでは行かなくても、ショパンのエチュードのうち難曲でない曲、ベートーヴェンなら「ワルトシュタイン」より前のソナタ(悲愴、月光、テンペストなどを含む)あた…

大人だまし

「ハ長調で弾ける」「人差し指で弾ける」みたいな、素人向けに簡単にした本はお勧めできない。 年齢的にどうしても無理(70代以上など)という人でもなければ、正統的なピアノの上達コースを踏むチャンスは、まだまだある。60代以上でも可能かもしれない。 …

生ピアノか、電子か

http://www.amazon.co.jp/review/R38PK5ORVB2NA0/に詳しく書いたので繰り返さないけど、生ピアノはあったほうがよい。しかしグランドにこだわる必要はない。 置けなければレンタル練習室を時々借りる。実家が近い人は実家に置いて弾きに行くという手も。 生…

大人のメリット・デメリット

メリット ○楽譜が読める。 義務教育の音楽をちゃんと聞いていれば、基本的な楽譜の読み方はわかる。真面目に聞いていなくても思い出すのはそんなに困難ではない。 ピアノの初歩の学習の半分は楽譜を読むことだから、これは大きく有利。技術的練習を主に進め…

大人がピアノを練習するということ

オクターブ奏法と手の大きさ(広がり)

ブルグミュラーをはじめ、子供向けの教材には、片手オクターブの練習が出てこない。子供には届かないのだから当然だけど、大人レスナーは既に届くのだから、最も基本的な技術である片手オクターブは、早い段階から、いや、練習開始と同時に始めた方がよい。…

右手と左手、ト音とへ音

楽譜は通常上段を右手で、下段を左手で弾くが、例外も多い。L.H.(Left hand)とかm.g.(main gauche 左手)とか記号もあるし、カギカッコで一方の手の弾く範囲を注記している場合もある。指番号もあるし、たいてい常識的に判断できる。m.g.の意味がわからなくて…

毎日練習すること

どんなに忙しくても、一日も欠かさずに練習すること。30分でもよい。どうしても忙しければ基礎練習を10分でもよい。 特に記憶力が衰えつつある大人はこれが重要。 週に一回数時間やるより、毎日30分やるべき。旅行などでどうしてもピアノに触れない日でもな…

24調について

白鍵が並んで黒鍵がないシド、ミファの間は半音しかない。ギターなどやったことのある人はわかると思うけど、他の音階は2フレットずれるけど、ここは1フレットしかない。 この半音二つがどこにあるかで音階が決まる。ハ長調はシドとミファにあるからハ長調な…