第2主題前の移行部(推移部)から第2主題
見つけにくい。第2主題は聴けばすぐわかるが、譜面上は見分けにくい。
移行部は第2主題の調に変わる境目前後の部分。ある曲もあるし、ない曲もある。モーツァルトは330(10)、545(16)などはないが、333(13)、457(14)など、ある曲もある。後期で大規模な曲には、おおむねある。
ベートーヴェンは通常ある。
第2主題は長調は属調、短調は平行調。例外もあるが再現部第2主題のところにまとめて書いた。
属調は5度上の調。ハ長調に対しト長調。属調は調号が#1つ増えるか、b1つ減る。
下属調は5度下の調。ハ長調に対しヘ長調。下属調は#1つ減るかb1つ増える。
平行調は調号が同じ短調と長調の関係。長調は短調の短3度上。イ短調なら短3度上のハ長調が平行調。
長調なら5度上がるから、譜面上では移行部から#は一つ増えるし、bは一つ減る。bが減ってナチュラルになるのがややわかりにくいが、よく見ればわかる。
★第2主題にはっきり目印を付けておくこと★
第2主題は転調するが、楽譜左端の調号は変わらず、全て臨時記号で処理される。例えばハ長調が属調のト長調になっても、全てのファにいちいち#が付く。
聴いただけでは第2主題がなかなかわからないこともある。その場合、再現部の第2主題で転調している部分から、さかのぼって聴き分けるということもある。