ソナタ形式かどうかの区別

第1楽章は通常ソナタ形式。例外は有名だから解説などで特記されている。
モーツァルト11トルコ行進曲付き、ベートーヴェン12葬送、13幻想などはソナタ形式楽章を一つも含まない。14月光は第三楽章のみがソナタ形式
終楽章はロンド形式の事が多いが、ソナタ形式のことも結構ある。


楽譜上での区別は、リピート記号が付いていたらたいていソナタ形式三部形式。第1か終楽章についていたらたいていソナタ形式
ダ・カーポなどが付いていたら三部形式だし、変奏曲形式は見ればわかる。
終楽章で付いていなかったら、たいていロンド形式


第1楽章だと、提示部のリピート記号は、モーツァルトは最後の576(18)まで、ベートーヴェンも最後の32番でも用いているけど、「熱情」以降は省かれている曲も多い。

また後半の展開部/再現部にも、モーツァルトは最後の576(18)などを除くほとんどの曲、ベートーヴェンは6番まで(他24テレーゼなども)は、リピート記号が付されているが、実演では省かれることが多い。


緩徐楽章だが実はソナタ形式という曲も結構ある。モーツァルト333(13)、ベートーヴェンの17テンペストなど。テンペストは全ての楽章がソナタ形式という、ベートーヴェンの全楽曲の中でも特異な曲。
モーツァルト333(13)には繰り返し記号があるが、テンペスト2楽章にはない。


スケルツォ楽章でソナタ形式というのもある。ベートーヴェン30の第2楽章とか。
この曲の第1楽章はよくわからない形式、終楽章は変奏曲なので、明白にソナタ形式といえるのはスケルツォ楽章のみという、珍しい形式。


ソナタ形式の割合の高い楽章は、多い順に、だいたい 1 > 終 > 緩徐 > スケルツォ 楽章といったところか。