親指(1)

強すぎることが問題。内声を弾くことが多いので、弱く弾くべきところに強い力が入ってガサツな演奏になってしまったりする。
バッハの3声以上の曲などでは親指を弱くコントロールして弾く技術を付けるのが重要。
悲愴2楽章、別れの曲などのように、右手で伴奏を弾く曲もこの技術が重要。


見かけによらず腱鞘炎になりやすい指。特に手の小さい人はオクターブ奏法などで傷めることが多いよう。
腱鞘炎で最も多いのは親指の付け根部分とのこと。手を大きく広げた時、親指の付け根に筋が二本浮き上がるが、この筋を通している輪のような部分が腱鞘で、ここが炎症を起こすらしい。


人差し指、中指については特に問題になることはないと思う。


人間の手は親指など内側の指ほど強く、小指など外側の指ほど弱い。
ピアノは低音、高音など外側ほど強い力が必要になるので、元来の指の力と必要な力が逆になっている。ここがそもそもこの問題の原点である。
指の順番が逆ならよいのにと思う。手を交差させると外側ほど強く、内声は弱くなってちょうどよいのだが、残念ながら人間の指はそうはなっていない。