2012-12-26から1日間の記事一覧

セールス面での不利

聴覚的、時間的な芸術であるための困難から派生してもう一つ、セールスの現場で、画像として紹介することが出来ない、試聴が長らく困難だったことが挙げられる。 かつてレコードが高かった頃にはレコード屋での試聴も可能だったようだが、当然買うことが前提…

「繰り返し」は音楽の本質

そこで音楽という芸術には「繰り返し」が多用される。クラシックならリピートだったり展開部・再現部で同じモチーフをちょっと変化させて出したり。変奏曲では同じ主題を何度も変奏したりする。 映画音楽では通常メインテーマがあり、例えば原型はオーケスト…

時間的芸術であること

時間が決まっており、ザーッ・・・と過ぎ去ってしまう。もちろんジャズなど即興で客のノリが良ければどんどん引き伸ばすという演奏もあるのだろうけど、それにも限度があるし、録音物には決められた収録時間がある。 近年ずいぶん長くなったけど、CDでは80分…

聴覚芸術という性質

音楽が視覚芸術と違い聴覚芸術、つまり、体の中に直接入ってくる芸術であること。 あまりにも耳障りで理解不能な作品を、人間は本能的に避けてしまう。心底嫌な音楽を聴くと、しばしば頭痛がし、嫌いなメロディが耳にこびりついて離れず、気持ち悪くなること…

保守的な芸術

そもそも音楽とは、保守的な芸術である。 保守的な芸術である理由は、音楽の二つの性質が原因している。 聴覚芸術という性質。 時間的芸術であること。

音楽は「先にやったもの勝ち」

後に生まれた人は先人と同じ音楽を作っても「真似」と言われるだけなので、独自の音楽を作らなければならない。 モーツァルトは天才かもしれないけど、彼と同じ音楽を作るのは、不可能というほど難しくはないだろう。しかしそれでは「モーツァルトの真似じゃ…

過去の音楽しか聴かない時代が来た

今の音楽がつまらない。 10年前のヒットアルバムをアマゾンとかで中古1円プラス送料で買っても、そっちの方が良かったりする。それなら3000円も新譜に出すのが馬鹿らしくなる。新譜で良い物は現在極めて稀である。 そういえば私も、今活動している音楽家で聴…

音楽が売れないことへの根源的一考察、のようなもの。

2012年度の邦楽の年間ランキングが酷い 「握手券とジャニーズだけ」「江南スタイルを批判できるのかよ」 http://getnews.jp/archives/280790 CDが売れない、新しい音楽が聴かれないという現象が近年よく語られる。まあCDという媒体がもう古いので、握手券と…