第10番

簡単とよく言われるけど、展開部は難しめ。左右クロスリズムでしかも左手にメロディが来るので、ショパンの幻想即興曲より難しいと思う。


第二主題の三度の連続もなかなか大変。穏やかな響きを出さないといけないのだけど、弾いている方は穏やかどころの気分ではないのである・・・
41-32のように、指使いを工夫してもよいかも。


33小節以降、47小節以降のパターンなど、全体的に重音が難しい曲かも。重音とメロディを片手で引き分けるので力のバランスに注意。163小節からは左手にもある。


悲愴第一楽章とは、難しさはどっちもどっちか。


穏やかな長調の楽想で、なかなか良い曲なのでおすすめ。
ベートーヴェンというと前期は短調ばかり有名なので、短調ばかり弾きがちになり、だんだん重苦しく息苦しくなってくるので、長調の曲で気分転換したい。
かといってワルトシュタインや3番は難しいし、初期の長調で難しくない曲はそれほど印象に残らない曲が多いのが悩み(ぶっちゃけあまり傑作ではないのでは・・・)。
この曲は曲想がよく、しかも中間部など音楽的にもなかなか。