手順

○キャベツを千切りにする
上手い千切りの仕方は
http://www.youtube.com/watch?v=2CuQ4LbJUN8
など参照のこと。
お好みで大きめに切っても良いかもしれないが、発酵は当然細かい方が進みやすいので、慣れないうちは細かい千切りにしたほうがよい。といっても生キャベツを食べる時ほど細く切る必要はない。
キャベツは原則洗わない。キャベツ表面についている乳酸菌が発酵するらしい。洗うとビタミンCも流れてしまうので、外の皮を捨てるか外側だけざっと洗うくらいでよい。塩分と乳酸菌で殺菌されるので、衛生的には問題ないよう。


○塩で揉む
硬いので揉むというよりゴリゴリ潰すくらいでよい。どのみちクタクタに柔らかくなってしまう。シャモジなどを使ってゴリゴリ押し込んでカサを減らしていく感じでよい。
直前によく手を洗うこと。水が出てくるのでボールの中などでやる。
はじめに上から撒いておいて、しばらく置いてシナッとなってから揉むとやりやすいよう。

塩を水で溶かさないこと。キャベツから出てきた水に乳酸菌が含まれているので、水を加えると菌が薄まってしまい、発酵しにくく、変な菌が出やすくなる。


容器には入らないくらいの大量の刻みキャベツが出来るが、30分くらい置くと山ほどあったキャベツがしぼんで1/3くらいのカサになる。
キャベツから水が染みだして来るが、この水は漬ける時大事だしビタミンCなど豊富なので捨てない。


もし塩を入れすぎても、水を捨てて薄めることは決してしないこと。少しくらい塩っぱいと思ってもそのままにして漬けて、最後に漬かり上がってから水を足すなどして塩分を調節する。
塩加減と、塩もみで出てきた水で、漬かり具合の成否が決まるといっても過言ではない。


○漬ける
染みだして来た水ごと容器に入れ、ギュッと押し込み、圧力をかける。キャベツの外皮を上に載せるというレシピもあるが、フタのない樽などで漬けていた頃の名残りと思われる。漬物器ではなくても問題ない。表皮を使う時は、食中毒防止のため表皮だけはよく洗った方がよい。


圧力でキャベツを完全に浸水させ、空気に触れないようにする。
空気に触れると発酵がうまくいかないし、痛むこともある。


そのまま気温の変化の少ないところに放置。冬は常温、温かい時期はなるべく冷暗所か冷蔵庫に。
発酵初期は雑菌とのせめぎあいなので、どちらかというと温度の低い場所の方が乳酸菌が優位になりやすい。


1日くらいしたらもう一度手で押し込み、気泡を出すとよい。
ある程度浸水した状態になったら、圧力や重石は減らしてよい。液中からキャベツが出ない程度に。
寒い時期でも2-3日くらいすると酸味が出てくる。


この段階で腐敗臭の方が強いようなら失敗の可能性がある。
もっとも、上手く行っていても作成経過で若干の腐敗臭は出るので、あまり心配しなくてもよい。液に浸かって空気に触れていないか確かめ、もう少し様子を見る。

上手くいっていると1-3日目あたりから急速に葉の緑色が落ちていく。汁が白濁して泡が上の方に出ていることが多い。
乳酸菌が優勢にならず腐敗気味だと、緑色がなかなか落ちず、汁は透明に近い状態のままのようだ。
5日以上経っても酸の匂いが優勢にならないなら、失敗した可能性が高い。私も一度失敗したことがある。
特に温かい季節は、失敗したかもと思ってもすぐには捨てず、その後ずっと冷蔵庫に入れたままにすると、再び乳酸菌が活動しやすくなり、うまく発酵することもある。諦めず試してみる価値はある。


どうしてもうまく行かない場合も、あることはある。たいてい温度が高すぎた場合。
汁を全て捨てて、前回作った時の汁と入れ替えてしまうという裏技もある。その後はずっと冷蔵庫に入れてゆっくり発酵させる。


季節によるが、1-2週間くらいで完成。