「氷菓」14話 7/22 つなぎの卵無しでかき揚げは固まるのか。

それだけがどうにも気になった。いや今も気になっている。
小さい天ぷらなら可能かもしれないけど、ネタとネタをつなぎあわせなければならないかき揚げは、卵のタンパク質の力を借りなければ難しいのではないかなぁ・・・ うちには揚げものの道具がないので実際やってみるわけにもいかんし・・・
文化祭編はこれまでよりけっこう面白い。


なんだか伊原の方が可愛く見えてきた。コスプレ効果のせいだけではないと思う。
千反田は「カマトト」という半・死語が近年最も似合う娘のような。全く可愛いとは思えない。声の佐藤聡美も正直あまり上手いと思ったことがない(律ちゃんとか麻奈実とか)。


原作もまあ、微妙ではある。無駄に良すぎる作画がもったいない、とはよく言われるところ。北村薫の「円紫さん」シリーズみたいな日常ミステリーものの劣化版というか。
(ミステリーは詳しくないから、海外ミステリーにおける「日常もの」の系譜についてはよく知らないが)

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
空飛ぶ馬 / 北村薫
http://www.amazon.co.jp/dp/4488413013/
このシリーズは、あの高野文子がカバーを書いている。


そして判で押したように同じような、やる気のない省エネ主人公。
そのくせ可愛い娘ちゃんにこれでもかと迫られるのである。リアル高校生なら帰宅部のまま誰も友達が出来ずに卒業ルートだろう。
おそらく作者もそんな高校生活を送っており、そのルサンチマンから「こんな高校生活なら良かったのに」と、こういう小説を書いているのだろうけど。


やはり今のアニメ業界一番の問題は「もうアニメ化する原作がない」ということに尽きるようだ。2011年にオリジナルアニメが増えたのもそのためだし。
結果、まどかやピンドラやタイバニなどの傑作も産まれたけど、爆死した作品はもっと多い。
あまり出来の良くないラノベをアニメ化せざるを得ないのも、そういう事情なのだろう。同じ分量のストーリーでも漫画は制作に時間がかかるようだし。


結局は、アニメの面白さは原作と脚本でほぼ決まるんだよなぁ。次いで演出。多少作画が破綻していても面白いものは面白いし(「ベン・トー」とか。これは演出>原作かな)、作画がどれだけクォリティが高くても、つまんないものは終わったら何も残らない(「ギルティクラウン」とか「花咲くいろは」とか)。
1脚本、2に演出、3.4がなくて5に作画である。
家で言えば脚本が設計、演出が間取り、作画はまあ内装くらいだろう。内装の模様替えは簡単だし、間取りもその気になれば変更可だが、耐震偽装などしていたら、もう取り壊すしかないのである。


これが宮崎駿クラスの天才になると、脚本が多少破綻していてもひたすら動きで面白く観せるというのもあるんだろうけど。ラピュタとか、ストーリーとしては結構矛盾を指摘されているけど面白いし、コナンなんかもキャラクターの行動やストーリー進行は結構行きあたりばったりである。
でもまあ、やはり脚本がアレな千と千尋は微妙だし、ポニョあたりになるともうグダグダだし、一定水準以上の脚本は必須なのだろう。