「男子高校生の日常」と、放置された思春期男子のルサンチマンとか

アニメ「男子高校生の日常」が面白い。
タイトル通り、萌えアニメ全盛の時代に誰得な、あるいは「だから」なのか、男子高校生ばかりの話なんだけど、一話の文学少女と自意識過剰な高校生のネタでもう、やられた。
(さらにエンディングで腹筋崩壊。絶対ほんとのエンディングも完成してただろ)


なんというか、「商品」になるのは女子中高生だけという風潮が、かつて以上にあからさまになっている現代において、「お前ら価値ないよ」と放置されたままで育たなければならない思春期の男子というのは、かなり辛い、育ちにくい立場に置かれている。

この問題というのは結構重要で、秋葉原通り魔や、ちょっと古いけど酒鬼薔薇事件あたりの下地にもなっているのではないかと思う。
(ああよくある俗流社会批評みたいだ・・・)
萌えアニメにはまる男の心情にも、どこかにこの
「どうせ俺たちは価値ないよ、それに比べて女子中高生達はキラキラ輝いていてさ・・・ちくしょう・・・」
というルサンチマンというか自虐的な気持ちがあるのではないかなと感じる。
そのあたりのモヤモヤした感じを、つまらない理屈ではなく、ギャグによって昇華しているあたりがとてもうまい。


まあ三話以降、女子高生の萌えアニメには出てこない赤裸々な日常も出てきて、これまた面白いんだけど。作者ホントに男なのかな?

あとやはり、見ている自分の視線が「ああ青春してるなあ」な年寄りの視線に、確実になりつつある、というのは正直感じてはいる。
どうもうまく感想がまとまらなかったが・・・